2-pinやmmcxでリケーブル出来るイヤホンをネックタイプのBluetoothイヤホン化出来る「TRN BT3S Pro」を購入しました。
同様の機能を持ったKZのケーブルを過去にレビューしたのですが、Bluetoothが不安定で何度も再起動が必要だったり、ケーブルの品質も良くなかったので、ほぼ使うこと無くどこかに行ってしまいました。
今回は、KZの競合ブランドでもあるTRNから過去モデル「TRN BT3S」をリニューアルした「TRN BT3S Pro」が発売していたので、5年の月日が経ってどのくらい進化しているのか気になったので購入してみました。
TRN BT3S Pro
購入時点では28.80ドルでした。
競合製品
リケーブル出来るイヤホンをBlueooth化する試みは、中華オーディオブランドを中心に色々な形で行われます。TWSタイプにしたり、今回紹介する商品のようなネックタイプだったり、ネックタイプでも首の部分が硬い素材のもの、ケーブルタイプなど色々です。
ただ、オーディオブランドとしては有線ケーブルで使ってもらうことを狙っているので、これ系の製品はブランド間問わず似たり寄ったりで、正直どれもクオリティが微妙です。
特にTWSタイプは形状の関係でバッテリが少なかったり、耳への負荷が大きいなど、メリットが少ないので、個人的には避けるべきかなと思います。BluetoothイヤホンではネックタイプよりTWSが現状主流なので、商品数はTWSタイプのほうが多いんですけどね。
ネックタイプは無名メーカーから、そこそこ有名なオーディオブランドから発売されているものまで、あるのですが、一部を除くとあまり差がありません。どのブランドも同じOEM先に依頼して、ロゴを張り替えてるだけのものが多いみたいです。
こういう現状なので、20ドルから50ドル位で色んなブランドで発売しているみたいです。この価格帯で音質とか利便性などを基本的に期待してはダメです。
過去にはShureやFiioとかが100ドル超えのネックタイプのハイエンドモデルを出していたのですが、いつの間にか市場から姿を消してしまいました。
TWSタイプは今でも製造してるみたいです。
現時点で販売していて、唯一ハイエンド志向なのがShanling(シャンリン)のMW200です。
日本のAmazonでは在庫切れですが、AliExpressなどの公式ストアでは110ドル前後で販売しています。
ハイエンドらしく、対応しているBlutoothコーデック規格がLDAC/LHDC(HWA)/aptX HD/aptX LL/aptX/AAC/SBCと、高音質系の全部入りとなっています。また、専用アプリの「Shanling Controller」でイコライザ調整やファームウェアアップデートも出来るらしいです(つまり、最強ってこと)。
ネックバンドのBluetoothケーブルを検討しているなら、とりあえずShanling MW200をおすすめします。
購入理由
これだけ、Shanlingを押しておきながらも
何故、TRNの地雷感のある20ドル台のBluetooth化ケーブルを買ったのか。
それは、少し前にMoonDropっぽいと言って話題になっていたので購入した「TRIPOWIN Lea」が余っていたからです。
買ったあとにMoonDrop CHUが発売され、購入したので、TRIPOWIN Leaの出番がなくなってしまいました。
Tripowin Leáをアリエクで買ったけど、多分内部の結線ミスだと思う。商品ページの写真通りにリケーブルを接続すると逆位相になる。片耳だけプラマイを逆にすれば正常になる。うーん、どうしたものか。 pic.twitter.com/TetW7rlzxx
— Till0196 (@Till0196) March 6, 2022
手元の「TRIPOWIN Lea」は、不良個体だったらしく、2pinを普通に接続すると逆位相になるので、めちゃくちゃ使いづらいです。
手元の個体は使い勝手が悪いものの、音は非常に良いものなので、持ち出し用として活用しようかなと思ったわけです。
そして、どうせならBlueooth化ケーブルに引っ付けておけば、便利なのでは?という感じです。
BluetoothイヤホンではTWSイヤホンが、手元に1MORE EVOとNothing ear (1)を有していて、十分に満足しているので、高級なBluetooth化ケーブルではなく、手頃な値段でどこまで行けるのかを試してみようと考えました。
そこで、有力候補だったTRN BT3S Proを購入したというわけです。
パッケージ
パッケージは普通ですね。
一般的な2pin(0.78mm)モデル、KZの一部モデルなどの2pinである0.75mmモデル、TRNなどで採用されているQDCタイプの2pinモデル、ShureなどのMMCXタイプモデルの4種類があります。
ブランドごとの特殊規格に対応出来る用に複数モデルが用意されているので、購入時は注意して購入してください。
紙の箱だけだと思っていたら、アクリル製の透明の箱の中に入っていました。
外観
コントローラーと電池が載っている部分はこんな感じです。見た目は価格なりというか、結構チープな感じです。
充電は専用のマグネットケーブルが必要です。使うとすると外出先で使うと思うので、この仕様は色々面倒です。
モジュール部分の材質はチープですが、ケーブルの品質はそれなりに良いです。過去に購入したKZのBluetooth化ケーブルよりは結構マシな品質になっていました。
今回購入したのは2pin(0.78mm)モデルですが、メインモジュールと完全に分離出来るようになっています。
MMCXなど別の規格のイヤホンを接続したいときは、追加で耳掛け部分だけ購入してメインモジュールと接続出来るようになっています。
メインモジュールとの接続はこのような独自ケーブルです。正しい方向でないと接続できないようになっています。
付属品
付属品はこんな感じです。
説明書には日本語の記述もありました。
マグネット式の充電ケーブルはこんな感じです。公式ストアでケーブル単体の販売がないので、この充電ケーブルを無くすと終わりです(互換品は探せばありそう)。
接続規格の交換ケーブル
AliExpressで「TRN BT3S Pro」専用交換ケーブルをチェック!
追加ケーブルですが、購入時点で6.8ドルと結構安かったので購入してみました。
MMCXタイプはケーブル先端がL字に丸まっているタイプでした。
TRIPOWIN Leaに接続してみた
正しく接続するとこうなるのですが、手元のTRIPOWIN Leaは不良個体で、この接続の場合は定位がおかしくなります(本来であれば中央から出る音が飛び散った感じ)。
逆位相になるように接続することになるので、こういう形になるのですが、耳掛け部分に収縮チューブが巻いてあるので、余計な負荷が掛かります。
というわけで、R側のみ収縮チューブを剥ぎ取りました。結構手間が掛かるし、ケーブルに傷を入れないようにするのは難しいです。
※TRIPOWIN Leaでも手元にあるような不良個体でなければ、正しい定位らしいので、ご注意ください。
スマホに接続
Qualcomm QCC3034を採用しているので対応オーディオコーデックがaptX HD/aptX/AAC/SBCとなっています。Qualcomm QCC3034は、首掛けイヤホンの採用例が多いみたいです。
ちなみに、デバイス名は何故か「Kinera Squama」でした。
KineraはIDUNシリーズなどで有名な中華イヤホンメーカーです。
仕様的に近いKinera CDB002と同じ場所で製造しているのかもしれません。
Galaxy S21では、aptX HDが利用できないので、aptXで接続されていました。
※噂によるとSamsungがQualcommにライセンス料を払うことをケチっているんだとか。
ハードウェア的には対応しているので、何とかして欲しいです。
Pixel 6で接続するとaptX HDで接続されました。
接続安定性や再接続に関するストレスが懸念点でしたが、心配する必要はありませんでした。
電源投入から2,3秒でスマホに再接続され、ペアリングなどのレスポンスも問題ありませんでした。Qualcommのチップということもあり、処理周りはしっかりしています。
音質など
TRIPOWIN Leaで利用する上での音質に関して不満はありませんでした。
イヤホンの本来の音を引き出せるだけのDACが搭載されているように感じました。ホワイトノイズも無く、大きな遅延も発生しませんでした。
見た目のチープさの割にちゃんとしているといった感じです。
接続するイヤホンによって、感想が変わってくるかもしれませんが、今回の自分の用途では十分でした。
少なくとも、ケーブルの価格帯のBluetoothイヤホンよりは音質が良いものになると思います。
使い心地
体を動かすとバッテリーとコントローラーが首の周りを色んな方向に動くので、気になると結構鬱陶しいです。他人から見たときの見た目も良くないかもです。
総括的な何か
安くて、まともに機能するBluetoothリケーブルを買うというなら悪くない選択肢なのかなと思います。
個人的にはバッテリー部分があらぬ方向を向くのが気に入らなくて、鬱陶しいと感じたので微妙かなと感じました。音質や利便性は十分なので、使う人次第で感想が変わってきそうです。
予算が許すなら、Shanling MW200を買ったほうが良いと思います(大事なことなので2回目)
実はTRNのケースも買っていたのですが、これはおすすめです。
どちらも値段は数百円くらいです。
ファスナータイプのファスナーは、かみ合わせが良く、格安製品にありがちな縫い付けが外れるようなことはありません。Shureの付属ケースより質が良いです。
缶タイプは、お菓子などの梱包をイメージしていましたが、実際は全然違いました。
しっとりした素材で、裏側には布が貼り付けてありました。落としてもうるさくならないので、想像の数倍良いものでした。
イヤホンの収納ケースを探している方に是非おすすめしたいです。
販売ページ
2022/07/07時点では日本のAmazonでの取り扱いはありません。
日本から購入する場合は、AliExpressの公式ストアから購入する形になります。
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