Oculus/Meta QuestだけでVRChatを始めてどれだけ楽しめる?高性能なPCは必要?

VRChat

この記事は、 Oculus Quest Advent Calendar 2020の20日目の記事です。

5月頃にOculusの公式サイトでOculus Questの入荷を今か今かと待っていたのが、遠い昔のことようですが、自分がOculus Questを7月に手にしてから4ヶ月が経過しました。7月の終わりにVRChatを始めて以来、毎日のようにログインしていますが、今でもVRを始めた時のワクワク感を感じています。

この記事はOculus QuestでVRChatを始めてみようかなと思うけど、どのくらい違いがあるのか知りたい方向けの記事になります。

Oculus/Meta QuestだけでVRChatを始めてどれだけ楽しめるの!?

Oculus QuestやVRに興味を持っている方の記事をいくつか読んでいると、気になる文をよく見かけます。

それは、「空間を共有できてこそのVRだけど、現状はそういうソフトがないからOculus Questはタイトル不足のゲーム機に等しい」、「Oculus QuestでVRChatをプレイするにはスペック不足で遊んでいても十分に楽しめずつまらない」といったもの。

個人的にはこういった書き込みに対して、「思い描いているであろうVR体験はVRChatにあるし、Quest単体でも空間を選べば十分楽しめる部分もたくさんある」と言えると思います。

特に、スペックの向上したQuest2なら単体でも楽しむ上で十分な性能が確保されていますし、VRChatの面白さがQuestだけでは分からない、なんてことはありません。

もし、Quest版が不完全なVRChatだったとしたら、VRChat運営はここまで手間の掛かるクラスプラットフォームに全力で取り組んでいないと思います

確かに、ハイスペックPCにしか出来ない綺麗でスムーズな処理は無理かもしれませんが、それが出来ないからと言って、VRChatでバーチャル体験をしないのは非常にもったいないです。

実際自分は、VRChatを始めた当初はQuest単体でログインしていました。

Quest単体でプレイする中で、VRChat内での人との出会いや、VR体験がホント新鮮で、「もっと楽しみたい!」という気持ちになり、それからグラフィックボードを搭載したPCを準備しました。

VRChatはTwitterや大きな目標のないオンラインゲームと同じく、個人が面白さを見いだせるかどうかにかかっているので、人によって合う合わないや、プレイスタイルは様々だと思います。

そんな中でOculus Questで入ったVRChatが自分のプレイスタイルを決めるきっかけになると思うので、高性能PCを持ってるかどうかを気にするより、手元にOculus Questがあるなら無料でダウンロード出来るVRChatをインストールして、プレイしてみた方が良いと思います。

Oculus Quest単体とPC VRとの大きな違い

まず、Quest単体ではワールド製作者が、Quest向けにアップロードしているワールドにしか入ることが出来ないのが最大の違いだと思います。

文章だけだと大きな制限のように思えますが、人気ワールドの多くはQuest対応が行われていることが多く、意外とどこでもいけます。

Questの処理能力やアーキテクチャの都合上、PC版とQuestで同じ空間にいても全く同じに見えない場合もありますが、同じ空間の中でトークを繰り広げ、アイテムを掴んだり、ゲームをしたりという空間共有という観点ではPC版とQuest版で十分なレベルになっていることが多いです。

※VRChatのワールドは、運営が用意しているのではなく、VRChatをプレイしている一般個人が制作してアップロードしているものが殆どです。そのため、ワールドによって、Questへの負荷軽減などの最適化具合は異なります。

自分はQuest単機でログインしている人と高性能PCで遊んでいる人が、同じ空間居ることができると思っていなかったので、結構大きな驚きを感じました。(クロスプラットフォームが当たり前になりつつある現代では普通なのかもしれませんが)

これにはVRChat運営がクロスプラットフォームに積極的であったことも関わっていると思いますが、Quest非対応ワールドを除くと、PCVRでログインしている人と、Quest単体でログインしている人が混じり合うのが普通の世界になっています。

少し、VRChatに興味を持って調べた方は、「Questはロボットアバターがいっぱいで楽しめない」という文言を目にしているかもしれません。ロボットアバターというのは上記写真に複数写っている下半身の無いロボットのような見た目のアバターのことです。

確かに、人によってはQuest非対応アバター(高負荷アバター)が、Questの画面越しに見ると、画一化されたロボットアバターに見えることの方が重要な問題だと捉えて、アバターが見えなくて面白くないだろうと考えてそういう風に発言しているのだと思います。

自分の意見としては、たとえロボットアバターであっても、声はちゃんと聞こえるし、見た目がことなっても、そこに居るには違いないので、大きな問題ではないかなと思います。

自分が一番最初にログインする前に、事前情報として知っていた上で、初めてログインしてそう感じたので結構多くの人がそう思うのではないでしょうか。

ちなみに、VRChatではアバターを常時変更することが可能で、PCユーザーがQuest対応済みのアバターに一時的に変更すれば、Questでロボットアバターの人が任意のアバターに変更出来るので、大きな問題ではないかなと思います。

※Quest対応はしているのにロボットアバターという例として高負荷アバターがあるのですが、これはデフォルトで表示されないだけで、個別に設定することで表示可能です。

人気のゲームワールドはQuest対応しているところが多い

この画像はVRChatのワールドタブの人気ワールドを抜粋した項目です。

クロスプラットフォームは下記のアイコンで見分けることが出来ます。

左がPCだけが入れるワールド、右がPCとQuest両方が入れるワールド

VRChatには面白いゲームワールドが沢山あり、他のゲームと違って、集会場で出会った人たちとワールド移動するだけで、すぐにゲームワールドに入れるので気軽に大人数で遊ぶことができます。

フレンドが自由に入れる状態のインスタンスでゲームワールドを開けば、自然とゲームを遊びたいフレンドが集まって来てくれたりするのもVRChatの特徴です。

Murder

多分VRChatで一番人気のゲームワールドです。

既に、Murderワールドシリーズは4つ出ています。

ルールは動画を見ればわかると思いますが、ランダムに選ばれるmurderがそれ以外の人(bystander)を自分がmurderだとバレないようにナイフで刺すゲームです。

人数が初対面同士でも盛り上がれるので、おすすめです。

among us

murderと同じ作者さんのゲームワールドです。

人気ゲームAMONG USのルールをそのままにVRに持ってきたワールドになります。

3人称でやる原作AMONG USも面白いですが、1人称視点のAMONG USも新鮮な感覚で面白いです。

ShootingBattleVRC

最近出たばかりのシューティングバトルが出来るゲームワールドです。

PUBGみたいなバトルロワイヤルモードもあります。

そして、作者さんは日本の方です。

Questに最適化された大規模イベントも多数

Quest 2の登場から、Quest単体でログインしている方は爆発的に増えました。

VRChatのQuest版にはPC版に比べると制限がある中、Quest単体でログインするユーザーの増加、そして新規参入者に対しての囲い込みとして、Quest単体でも楽しめる工夫を凝らしたイベントが増えています。

VRに興味のある方は知ってる方も多いであろう、VRChat内で開かれる大規模イベントVketは、Vket3以降Quest対応のワールド(出展がQuest対応のサークルのみなので、PC向けのものとは内容は異なります)を準備していますし、Quest向けのバーチャル即売会イベント「クロスマーケット」もあります。

VRChat Quest版とPC版との具体的な違い

この見出しでは少しだけ詳細にQuestとPCの違いをまとめています。

Oculus Questのアーキテクチャはスマートフォンと同じARM系アーキテクチャ、OSはAndroidベースです。一方でPCは、x86/x86-64系アーキテクチャで、OSはWindowsです。

このように実行する環境が大きく異なる上、既存の3Dゲームとは違い発展途上の立体視のレンダリングを維持してのマルチプラットフォーム対応は対応が難しいのです。

VRChatでユーザーがワールド制作やアバターをアップロードする際には、ゲーム開発ソフトのUnityを利用します。VRChat専用のツールがあったりするわけではないので、描写負荷や表現などユーザーに委ねられた部分が多いです。そのため、Unityで使える既存のアセットなどがそのままアップロード出来るという例も多いです。

ただ、これはPC版のVRChatの場合のことで、Quest版では同じくUnityを使ったアップロードが出来るのですが、制限が結構あります。一般にQuestに対応と言われる”Questユーザーに見えるアバター“にするには、VRChatの用意したシェーダーに変更が必要だったり、アップロードファイルサイズが10MB以内にしなければならないなど、PC版にはない制限があります。ワールドの成約はアバターより緩いですが、Questだけの制限があります。

基本的なPC版とQuest版の違いは以上の感じです。

ちなみに、Quest対応化がどのくらい難しいかというと、VRChatの公式ドキュメント内のQuest対応ページの一番上に「Creating content for VRChat Quest is a challenge(VRChat Quest用のコンテンツを作成するのは難しい)」と運営チームが書いているくらい難しいのです。

アバター関連

  • 影や光り方を表現するシェーダーが公式の用意したもののみしか使えない
  • テクスチャの透過が出来ない
  • 髪や袖を揺らしたりするダイナミックボーンが使えない
  • アバターオーディオの配置が出来ない
  • リジッドボディ、コライダー、ジョイントが使えない
  • 利用出来るパーティクルの大幅制限
  • アバターのデータサイズは10MB以内
  • e.t.c

QuestはスタンドアロンVRとしては強力なスペックを持ったデバイスですが、高性能PCに比べると処理能力が劣っているので、快適なプレイが出来るようにこういった制限があります。

Questから見えるアバターはこれらの制限から、PC版用のアバターに比べて上記の事項が省略されたものになっています。

また、Questで使えるようにアバターをアップロードする際は、これらに注意してアップロードすることになります。

ワールド関連

ワールドはアバターほど制限が厳しくないのが特徴です。

  • 利用できるシェーダーはmobile対応のもの
  • Post Processingは使用不可
  • 利用出来るパーティクルの大幅制限
  • ワールドデータサイズは50MB以内(アップデートで100MB以内に緩和)

ポストプロセッシングが使えないので、リアル調なワールドなどでは差が出てきます。

機能面

  • VRChat内のカメラ機能の削除
  • Youtube-DLを使ったワールド内の動画再生

ワールドに設置するタイプのカメラは使えるのですが、PC版では当たり前に使えるカメラ機能がQuestでは削除されています。アップデートでカメラが追加されました

カメラに関しては見えている画面を撮影出来るQuest内部のスクリーンショット機能で妥協するしかなさそうです。

PC版のVRChatの界隈では一つの楽しみ方となっているYouTube再生はQuest版では基本的に出来ません。例外的に、動画ファイルの直リンクでのみ再生されるという状態になっています(PC版にはyoutube-dlが入っているのでYouTubeのURLを解析して直リンクに変換する仕組みが内包されている)。

ただ、この問題をVRChat運営とは全く関係ないとある日本のユーザーが、独自の方法で解決しちゃっています。

なんと、youtube-dlに相当する部分を別のサーバーで行うという仕組みを作っちゃったようです。

その仕組みを使ったワールドがこちらの「陣内智則の動画を見るためだけのワールド」です。

もともと、「お笑い芸人の陣内智則の動画をみんなで見よう」というコンセプトのワールドで、動画プレイヤーと陣内智則の動画が簡単に再生出来るというだけのワールドでした。

そんなワールドが次第に動画再生ギミックがアップデートで強化され、YouTubeのURLを入れてQuest版VRChatでも普通にYouTubeの動画を再生するということが出来るワールドとなりました。

VRChatでは動画のURLを送信して、動画ファイルを受け取る程度しか外部との通信が許されていないのですが、そんな限られた制限の中で、このような仕組みを作っちゃているので、少し詳しい人でも「謎技術」や、その仕組みを指して「陣内システム」などと言われています。

このように、運営チームだけでなく、ユーザー側が制限の中で工夫をすることで、差を減らしていこうとする動きがあるのが、VRChatの良さであり、暖かさなのかなと、個人的には思っています。

そして、何と言っても、まだまだユーザー数が限られているVRChatでは、意外とVRChatで出会った身近な人が、人気のワールドを作っている人だったり、人気のアバターを作っている人だったり、なんてことが意外とよく起きます。

ツイッター上で「有名人にあった!」などは、「そんなラッキーな人もいるよね」程度かもしれません。しかし、VRChatでは「さっき話してた人、よく使ってる〇〇を作ってた人だよね」なんてことが結構あります。

個人的にはこれが、インターネット黎明期の個人ホームページ文化や掲示板に活気のあったような模索の時代が、VRChatなどのVRSNS(メタバース)における、今の時代に相当するのではないかと思います。

個人ホームページに相当する自分で作る自分のホームワールド、掲示板に相当するのが集会場ワールド、当てはまる部分も多いのではないでしょうか。

今後、メタバースやVRが、今のSNSのように一つ形として単一的に成熟していくと、こういった体験は出来なくなると思うので、少しでも興味を持っているのなら、今のこの世界に飛び込んで欲しいなと思います。

VRChatを始めたい!

まずは、人に合わないVRChatを楽しむのも一つの楽しみ方です。最初から人と話すのが得意な人なんて、沢山いるわけじゃないです。最初の第一歩は、自分だけしかないVRChatの世界(ワールド)に行くというのであれば、気軽に始められるのではないでしょうか。

まずはワールドを巡ってみる

行きたいワールドを選んで「New Instance」から「Invite Only」を選んで、新しく作られたインスタンスに「Go」をすれば、知らない人は居ないし入ってこない、あなただけの世界です

VRChatにはユーザーがアップロードした綺麗な景色のワールド本物みたいにリアルなワールドアニメの世界のようなトゥーン調なワールドなど様々です。「VRは既存ゲームに比べコンテンツ不足だ」などと言われますが、一度VRChatを体験すれば、「高いクオリティで無料で体験出来るコンテンツがこんなにあるの?」となると思います。

もちろん、誰でもワールドをアップロード出来るので、全てのワールドが高いクオリティに仕上がっているわけではありませんが、人気ワールドはどれもよく出来ているので、一度は体験して欲しいです

VRChatのコミュニケーションに挑戦する

ある程度VRChatを体験出来たら他のユーザーとコミュニケーションを取ってみると、一人だけの世界よりも、もっと楽しめます。

おすすめのワールドは、日本人向けに操作方法などを解説するワールドである「[JP] TUTORIAL WORLD」、「JP Hub」、「Quest日本集会場 [JP]」などです。このようなワールドでは、多くの日本のユーザーがPublicインスタンスで会話などのコミュニケーションをするために利用しています。

このようなワールドにいる人は、親切な人が多く、ユーザーランクがVisitor(初回ログインから数時間程度のプレイ時間の人に与えられる称号)の場合、近くにいるユーザーが声をかけてくれます。基本的には親切心で声をかけていると思うので、怖がらず、話をしてみると良いと思います。

VRChatの「フレンド」になるには?

VRChatは外国人にしか会えない」という話を良く聞きますが、たしかにPublicインスタンス(誰でもJoin可能なインスタンス)には日本人が少ないです。上記のようなHubワールドを除くと日本人にエンカウントすることは珍しいでしょう。

これは、日常的に英語を使う文化が日本では一般的ではないため、Publicインスタンスのような、沢山の外国語話者が入ってしまう状態だと、日本語で対話出来ず、コミュニケーションが取れず困ってしまいます。

そのため、多くの日本人はフレンド同士しか入れないインスタンスフレンドのフレンドなら入れるインスタンスなどで過ごしているパターンが多いです。フレンド申請は緊張するかもしれませんが、こういった言語周りの特殊な事情があるので、意外と快諾する人が多いので、深く気を使う必要はありません。

これを読んでもらえたのなら、あなたも是非VRChatに入って新時代のコミュニケーションを間近に体験してみて欲しいです!

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