販売元のVankyoより、Android 9搭載の10インチタブレット「MatrixPad Z10」をレビュー用に提供していただきました。
激安タブレットというと、一般的にAndroidバージョンが極端に古かったり、ストレージ容量が16GBしかないなど、安いながらの理由があるものが多いです。
しかし、今回レビューするVankyo MatrixPad Z10は、Androidバージョンは9 (コードネーム:Pie)で、ストレージは32GB、RAMは3GB、解像度は1920×1200(FHD相当)となっており、あくまでカタログスペックではありますが、必要最低限のスペックです。
Amazonのレビューがどこまで信用出来るのか怪しいですが、レビューの評価はおおむね良好です。
それでは、本体をレビューしてみます。
後継機種のVankyo S30をレビューしました。価格は、ほぼ同じでスペックが大きくアップしていいます。今買うならVankyo S30がおすすめです。
Vankyo MatrixPad Z10 レビュー
包装と付属品
Amazonの販売ページには書いていませんが、化粧箱にはMatrixPadと記載されています。
MicroUSBと取扱説明書が付属品となっていました。
個人的に気になったのが、ベゼルが実物と商品写真で差がある点です。
これと言って不便ではないですが、販売ページの写真と現物に差異があるのは如何なものかと思ってしまいますね。
参考までに無印iPad(第6世代)との比較です。
比較するとわかりますが、iPadのディスプレイは正方形に近いのに対して、Vankyo Z10はテレビの対比である16:9よりも細長い設計になっています。
外観
保護フィルムは予め貼られています。(あまり品質は良く無いです)
充電ポートはMicroB USBなので、一昔前のAndroidスマートフォンのタイプになります。
意外なことにMini HDMIを搭載しています。
スピーカーは背面についています。
アマゾンのレビューでは「音の音量が安定しない」とありましたが、開封直後のOTAアップデートで修正されていました。
重い!
いきなりネガティブなレビューですが、このタブレット結構重いです。
同じ10インチ台のiPadは467gなのにたいして、このタブレットは581gです。置いて使うとか、家の中で使うのならいいですが、手で持って使うのは疲れます。
CPUのスペックにはやや不安
カタログスペックとしては、良いのですが、肝心のCPUチップの性能はあまり良く無いので、3Dゲームなどをするのには向きません。
ゲームをサクサクと遊ぶことはできませんが、RAM容量がある程度あるので、軽めのゲームならある程度動くという感じです。
SoCに関しては販売ページには書いてありませんが、CPU-Zというアプリで型番を確認したところMediaTekのMT8163を採用しています。
ASUSのZenPad10や8と同じSoCらしいです。(これらのタブレットが現役だったのは、2,3年前の古い機種です)
しかしながら、重くて全くだめという感じではなく、ブラウジングやYouTube視聴、SNSをする分には殆ど気にならない程度です。
ベンチスコアも測ってみました。結果は下記の通りです。
GPUスコアが計測不能のため、スコアはかなり低くなっています。
詳細のスペックは下記の通りです。
Vankyo MatrixPad Z10 スペック
- ディスプレイ: 10.1インチ
- 解像度: 1920×1200px (IPS液晶)
- プロセッサ MediaTek MT8163 (CPU:Quad Core [email protected]、GPU:Mail-T720)
- RAM(メモリ) 3GB
- ストレージ 32GB
※microSDカードは最大128GBまで- バッテリー 6000mAh
- カメラ 背面1300万画素、前面500万画素
- 通信 Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz)、Bluetooth
- インターフェース miniHDMI、Micro USB 2.0 x1、microSDカードスロット x1、3.5mmイヤホンジャック
- OS Android 9.0 Google Mobile Service (GMS) 認証 取得済み
- サイズ 不明
- 重量 560g
プレインストールアプリは必要最小限
プレインストールアプリはこれだけで、怪しい中華アプリなどは入っていません。
ストレージは32GBですが、初期状態で5GB程消費しています。
Androidの一部機種でしか対応していないDigital Wellbeingが、このタブレットには何故かプレインストールされています。
この機能はiOSでいう「スクリーンタイム」と「機能制限」をかけ合わせたような機能で、Googleが子供を持つ親などにタブレットの使用を制限させたり、タブレットの使い過ぎを確認することができます。
電子書籍などは問題ないが、動画ストリーミングサービスに不安
ディスプレイ解像度がFHD相当あるので、ドットが荒いということはありません。
画面が10インチ程あるので、電子書籍の漫画や新聞を読んだり、ウェブページを見るのには非常に適しています。
YouTubeやニコニコ動画も720p相当ならば全く問題なく再生できます。1080p設定では、ややカクつきが起きるものの、止まったり、音がずれるといったことはありません。
昨今では、動画ストリーミングサービスが人気で、NetflixやHulu、Amazonプライムビデオなどを頻繁に利用する方も多いと思います。
このタブレットでそれらのサービスを目的に購入すると少しガッカリするかも知れません。
もちろん、アプリはインストールできるし、SD画質とはなりますが、きちんと再生は出来るので、全く見れないわけでは無いので、そこは安心してください。
この話は、あまり有名ではないのですが、大手の動画ストリーミングサービスではDRMレベル毎に、段階的に制限を設けています。
こういった激安タブレットでは、有名メーカーのタブレットやスマートフォンと違い、DRMレベルがHD再生に対応しておらず、HDでの視聴が出来ないケースが多いです。(推測では、こういったDRMレベルは特別な審査を通過して認可されないといけないくてコスト的にナンセンスなので、省略されているのだと思います)
このタブレットで実際にDRMの状態を調べてみるとこんな感じです。
DRM Info
Android Fung無料posted withアプリーチ
Widevine DRM のセキュリティレベルがL3であるためNetflixやAmazonプライビデオなどではHD再生が出来ません。SD画質が最高画質となってしまうので、せっかくのFHDディスプレイがちょっと勿体無い感じです。
Amazon Prime VideoのHD画質での視聴が目的ならFire HD 10を購入することをオススメします。こちらは、最初からHD画質サポート機種になっていて、値段は同じくらいです。(ただし、Fire HDはPlayストアがない点や、AndroidをカスタマイズしたFireOSなので自由度が低いので、ある程度の割り切りは必要です。)
画面出力は便利
この価格帯のタブレット特有の謎に付いているHDMI系のポート。
他社のタブレット(CHUWIやTeclast、Alldocubeなど)はMicroHDMIが多いですがなのに対してこのタブレットではMiniHDMIと珍しい仕様です。(Microより大きいサイズです。)
店頭でこのタイプのHDMIを見かけることは殆どありませんが、この手の変換ケーブルは、Type-C Alt modeのケーブルやMHLの変換プラグなどに比べて、価格が安く、しかもHDMIが小さくなっただけなので、MHLのようなテレビ側が非対応だとか、電力供給が必要だとががなく、意外と便利です。
ケーブルは下記のような変換プラグ(お手元に使っていないHDMIケーブルがあればオススメ)か、片側がMini HDMIのケーブルのお好きな方でOKです。
細長い画面は画面分割で役に立つ
普通の16:9のタブレットでは2画面モードで方側に動画を流すようにすると、動画の対比が16:9であることから、動画そのものは小さくなってしまいます。
しかし、このタブレットでは、画面が細長いので「右側で動画、左側で調べ物」といった使い方をしやすいです。
別売りの専用ケース
担当者さんから「動画視聴に関するレビューをしているので、専用ケースのレビューもいかがでしょうか」と連絡を頂いたので、ケースも提供して頂きました。
質感としては悪くなく、店頭で売っている比較的安いタブレットケースと言う感じです。
蓋と本体はマグネットによって固定できるので、鞄の中で勝手に開いてしまうことはありません。
また、専用ケースなので、カメラ部分には穴が空いているのでケース着用のままで写真等が撮影できます。ここが10インチタブレット汎用ケースとの大きな違いですね。
スタンド型で使う際に3段階で調節できるようになっています。何気に便利です。
自分が使うときはいつもこんな感じです。
総括的な何か
値段の割にはクオリティが高く、満足感は高いです。
RAMが3GBあるお陰で、フリーズや急な不調はありませんが、CPUスペックが低いため、現行のスマホやタブレットに慣れていると、全体的にモッサリ感を感じます。
値段を考えると、コストを削れるのはCPU性能なので、しょうがないとは思いますが、もう少し新しいCPUを載せてほしかったです。
AndroidバージョンがAndroid 9なので、2,3年はアプリ対応で困ることはないと思うので、手頃な価格で、それなりの品質を求めるならこのタブレットが良いのではないでしょうか。
購入はこちら
後継機種のVankyo S30をレビューしました。価格は、ほぼ同じでスペックが大きくアップしていいます。今買うならVankyo S30がおすすめです。
メーカーよりクーポンコードを頂きました。購入時にご利用ください。
クーポンコード
下記クーポンを購入時に適用すると1,000円割引されます。
クーポンコード: MZKPADHY
有効期限:2020/01/10 23:59
ケースとガラスフィルム
専用ケースや専用ガラスフィルムも発売されています。
メーカー公式Twitter
Vankyoでは、商品の不具合や疑問点などのサポートの為に、Twitterを設置しているそうです。
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