中華タブレット界隈で色んな意味で有名なCHUWIから、中華タブレットの鉄板だったCPUのAtom系CPUから脱却したタブレットを発売していたので、レビューします。
中華タブレットの知識がある方はご存知かもしれませんが、Atom x5-Z8350やAtom Z3745というCPUはメーカー問わず価格の安いタブレットに搭載されまくったCPUです。
長く使われているから、このCPUは性能が良いとなればいいのですが、そんなことはないです。スペックはほぼ最底辺でギリギリWindows 10が使えるというスペックでした。
しかも、上位互換や相当のマイナーチェンジモデルがIntelから発表されなかったので、ずーっと同じCPUで多くのWindowsタブレットが発売されました。
現在では、Atomシリーズが打ち切りになり、同等スペックがCeleronへ移行されています。
今回レビューするCHUWI Hi10 Xは、Celeron N4100とCeleronとしては比較的スペックの高い部類を搭載したタブレットになります。
Celeron N4100はスペックは良くないですが、これまでのAtomの下位モデルを見ると、かなりスペックアップしています。価格は、200ドルとなっていて、現状Windowsタブレットの中ではリーズナブルな方だと思います。
一つ前のモデルのCHUWI Hi10 Air(本体のみ)が180ドル程度で、最新作のCHUWI Hi10 X(本体のみ)が200ドル程度ということ据え置きに近いので、2020年3月現在としてはコスパは良いといえるのではないでしょうか。
また、手持ちに、同じCHUWI Hi10シリーズのCHUWI Hi10 Plusがあるので、これと比較したレビューをしていきたいと思います。
CHUWI Hi10の兄弟としては、ProやらPlusやらAirなんかがありますが、これまでの基本性能は大きく変わらなかったです。(Android部分がAOSPかRemixOSなのかとか、バッテリーが増えたりとか、画面がちょっと大きいとかのマイナーチェンジなのにホントに分かりづらい)
ライバル企業のAlldocubeは、これにUltimateというモデル出してますし、ゴチャゴチャするので、「いい加減にしてくれ」って感じですね。
ちなみに、同じCPUのCeleron N4100を搭載したノートパソコンJumper EZbook X4もレビューしているので、ソフト動作などはこちらも参考になると思います。
CHUWI Hi10 X
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この記事では、CHUWI Hi10 X 本体のみをレビューしています。
ちなみに、Banggoodで発送通知メールが2/18正午で到着が2/27だったので、日数としては9日かかりました。
佐川の「りんくう営業所」で集荷されたのが2/27でした。コロナウイルスの影響で海外通販が遅延するかなと思っていましたが、今の所、特に影響はないようです(今回は香港倉庫から発送でした)。
外観
見た目は、以前レビューしたCHUWI Hi10 Plusによく似ています。
バッテリーサイズがPlusに比べると小さくなって画面サイズも小さく(10.8インチ→10.1インチ)なっています。
CHUWI Hi10 Airは10.1インチなので大きさが同じだと思います。
変更点としては、Micro B端子がType-C端子に変更されています。Type-Cの片方は充電端子として利用できるようになっています。
アルミの質感はXの方がよくなった気がします。
ディスプレイ
画面はIPS液晶で、発色も良く、視野角も広いです。表示される画面は普通に美しいです。
よく目を凝らすと、タッチペンへ対応する為に、格子状の線があります。
サイド
両サイドには、スピーカーが搭載されていて、ステレオで再生されます。
ただ、音質は価格相応です。
Type-Cポートなどは全て右端にあります。
画像の上から、「イヤホンジャック」、「MicroHDMI」、「Type-C 2.0(充電対応)」、「Type-C 3.0(充電非対応)」、「MicroSD」となっています。
MicroSDは寿命問題がありますが、とりあえず容量を増やす意味では、重量を増やさずに、ストレージ容量を増やせるので便利です。
充電対応Type-Cポートに挿さないと充電は出来ません。
背面
一応カメラが搭載されています。
CHUWI Hi10 Xで撮影した画像は後日追加します。
画質は決していいものではないですが、タブレット用途では十分な画質だと思います。
付属品
今回は、本体のみなので、キーボードやペンは付属していません。
充電器
充電器のコンセントに挿す部分は、変換アダプタを噛ませないと日本で使えないタイプです。
ただ、コンセントから充電器部分はメガネ型コネクタなので、Amazonで500円程度売ってるメガネ型コネクタを購入すれば、プラグ変換アダプタを使わずに、問題なく使えます。
そして、このメガネコネクタと充電器の形状に見覚えが人は多いのではないしょうか。
先端がType-Cですが、本来は丸形コネクタが付くような充電器です。
Type-C端子のタブレットといえばUSB PDのおかげで、スマートフォンや他のタブレットは市販品で代用が簡単にできるのですが、このタブレットは12V/2Aしかでない充電器でないと充電できない設計なので、USB PD充電器が使えないようになっています。
このタブレットの充電器は、「Type-Cの革を被ったDCプラグの充電器」です。
Type Cとしては、規格違反ですし、「USBとしてこの設計はどうなの」と思ってしまいます。
CHUWIとしては、「DCからType Cにしてやったぞ」という感じなのでしょうが、あまりにも強引です。一部のサイトでは、USB PD対応と書いてるので、誤解をされ兼ねないです。
取り扱い説明書など
保証書と説明書です。
説明書に違和感のある点がありました。
日本語だけ何故か、「CHUWIのUBook Proをお買い上げいただき誠にありがとうございます。」となっていました。
恐らく誤植です。
他のスペックなどは、CHUWI Hi10 Xのものなので、何故ここだけ間違えたのか謎です。
しかも、他の言語はちゃんとCHUWI Hi10 Xになっていました。
スペック
CHUWI Hi10 X | |
---|---|
OS | Windows 10 Home |
CPU/GPU | Intel Gemini Lake Celeron N4100 Quad-Core Quad-Thread (2.4Ghz)/ Intel UHD Graphics 600 |
ストレージ容量 | 128GB |
RAM | 6GB LPDDR4 |
ネットワーク | 2.4G/5G 802.11a/ac/b/g/n Bluetooth: 5.0 |
ディスプレイ | 10.1インチ(IPS液晶) 1920 x 1200 |
入出力 | USB Type-C x 2、microSDスロット、microHDMI、オーディオジャック |
カメラ | インカメラ2MP アウトカメラ5MP |
バッテリー | 3,250mAh(最大8時間駆動) |
サイズ | 26.18 x 16.73 x 0.88 cm |
質量 | 0.522 kg |
Android OSとデュアルブートだったこれまでのCHUWI Hi10シリーズと打って変わって、Windows10のシングルブートタブレットになりました。
CPU性能を別として、128GBストレージで6GBメモリなので、Windows 10の動作環境としては悪くないのではないでしょうか。
ストレージは、初期状態で残り91.2GBでした。
初期状態では、2019年のエイプリルアップデートがインストールされてました。
CPUスペックが高くないので、細々とアップデートすると異常に時間がかかります。
そこで、秋のアップデートまでは、別PCでインストールメディアを作って、それを使ってアップデートしました。
この方法では約2時間くらいで出来ます。
ただ、毎月配信されるWindows Updateは別途せざる得ないので、最新状態にするには数時間かかります。
ストレージやCPU性能は、ゲームや高速な処理が必要なこと以外では、不自由のないスペックです。
個人的には結構気になるのが、バッテリーです。こればかりはタブレットという特性上、常に電源に繋がっているとは限らないので、容量は大きいに越したことはないです。
体感ではありますが、ブラウジングとかテレビ見たりに使用して、連続利用だと4時間くらいが限界です。
最大設定でこれくらいなので、省エネモードならもう数時間くらいは使えるかなという感じです。
個人的には、ちょっと物足りない気がしますが、そこは後述するUSBトリガーとQC対応モバイルバッテリーなどで、補間するというスタンスで対応していくのが得策かなと思います。(USB PDモバイルバッテリーや高速充電対応でもUSBトリガーなしでは充電出来ません)
アプリケーション動作
流石Celeronの中位スペックという感じで、アプリケーション動作では結構満足出来る性能でした。
今回は、タブレットのみのモデルをレビューしていますが、キーボードはCHUWI Hi10 Plusのものを、スタイラスペンは別途用意して、周辺機器も使ってみました。
スタイラスペンの仕様がややこしいですが、専用スタイラスペンはクオリティが高く使いやすいです。
Wacom互換があったりするものではないので、本気で絵を書くのは少し不満があるかもしれないです。
CHUWI Hi10系のキーボードケースは○、ペンは×
CHUWI Hi10 Plusのキーボードが大きさが異なるのでブカブカではありますが、ちゃんと使えました。
CHUWI Hi10 ProやAirではXと同じ10.1インチ仕様なので、キーボードはブカブカにならず使えるはずです。
CHUWI Hi10系を持っているのであれば、タッチペンは使えないですが、キーボードはそのまま使えるので、乗り換え先としてはアリなのではないでしょうか。
スタイラスペンは、Core M3版MiniBookやCHUWI Hi13で使えるHiPen H3だけ使える仕様です。
サーフェス系のスタイラスペンや、Wacomのスタイラスペンなどは一切駄目です。CHUWIの特定のスタイラスペンだけ対応です。
HiPenもシリーズの違いがよく分からないですが、CHUWI Hi10 Xと互換があると書かれたものを買ったほうが良さそうです。
CHUWI Hi10 Plusで使えるスタイラスペンHiPen 2は使えませんでした。
別途をHiPen 3を購入しています。HiPen 3はHiPen 2に比べて格段に進化しています。
ペン先が柔らかくなっています。画面の反応もスムーズになっています。
GIMP
インストールしたら何故か英語になってました。
処理待ちが長めですが、トリミングや画像の拡大などの簡単な画像編集は余裕です。
ブラウザ(Google Chrome)
Yahoo!などのニュースサイトや、当サイトの読み込みやページ遷移にもたつきは殆どありませんでした。
スクロールも比較的スルスル動きます。
YouTubeなど動画サイトは、動画自体はカクつくことはないですが、高画質動画の場合は、全体の動作に若干重くなります。
YouTubeでFHD動画の再生程度なら、大きなストレスはないです。
CHUWI Hi10 Plus は、ネットワークは遅く、処理速度も遅いという二段構えだったので、大きな進化です。
お絵かきソフト(Krita)
Kritaの筆圧判定は初期設定では利用できませんでした。
設定変更で対応できました。
この設定でバッチリ筆圧判定が出来ました。
CHUWI Hi10 Plusでは、筆圧がサードアプリ全般で使えなかった(色々試しましたが、何故かペイント3D以外ダメでした)のですが、Hi10 Xではちゃんと筆圧判定が出来ました。
分かる人には分かるソフト
ここでは、知る人ぞ知る録画チューナーに関するソフトの動作状態のレビューです。
録画サーバーの環境がない場合は読み飛ばして下さい。
面白そうとか、興味があるかたは、下記記事を参照してください。
TVTest
CHUWI Hi10 Plusでは、Wi-Fiがacプロファイルに対応していなくて、カクカクになっていました。
仕方なく、Wi-Fiドングルで妥協してましたが、やっぱり面倒でした。
CHUWI Hi10 Xでは、5Ghz帯のWi-Fiとacプロファイルへの対応のお陰で、回線が原因で止まることはありません。
Microsoft DTV Decoderを導入すれば、スムーズに再生出来ました。
字幕やニコニコ実況(NicoJK)プラグインを入れていると、少しカクツキが出ます。
TVTestはテレビを観るソフトはこれ以上にないソフトだと思うので、比較的小さなWindowsタブレットで動かせるのは、結構良いです。
EDCB
タブレットでテレビ予約ソフトを動かすなんて人は、殆どいないと思いますが、改造した地上波とBS/CSが受信できるチューナー「さんぱくん」をType-Cから標準USBに変換するケーブルを噛めさせることで録画出来ました。
「さんぱくん」であれば、別電源が必要ないので、タブレットと「さんぱくん」だけでテレビを見たり録画したり、出来ます。
Linuxは無改造でサードソフトで録画できるのですが、Windowsでメーカーの専用ソフト以外で録画するには、ファームウェアの改造する必要があります。ちょっと面倒ですが、有志の作成した録画ソフトは使いやすいです。
充電に関して
裏技的なやり方ですが、AmazonレビューにQC2のチャージャー(Qualcommの高速充電規格)で、充電する方法が書いてありました。
USBトリガーで、QCチャージャーから12V/2Aを呼び出して充電させるという手法です。
USBトリガーは一部のUSBテスターのオマケ機能的に搭載されているので、AmazonやBanggoodなど通販で簡単に手に入ります。
USB Aタイプだと相場は2,000円程度です。
↑自分が購入したのはこれです。
自分は、USBトリガーと随分前に買った充電器がQuick Charge 2に対応していたので、これを使って、充電出来ているので、大きな不満はないです。
Type-C充電ということで、USB PDを期待していると残念な思いをすると思います。
※試してないですが、USB PDのチャージャーもType-Cのトリガーを使えば同様に充電出来ると思います。国内AmazonではType Cテスターは流通してますが、トリガーは流通が少ないようです。
海外通販のAliexpresとかBanggoodでは売ってます。
Bluetoothキーボードとマウス
キーボードは以前レビューした、iClever IC-BK06を接続しています。
マウスはロジクールのPebble M350GRを買ってみました。
USBレシーバーとBluetoothをボタン一つで切り替えれるので、多機能で便利です。
スタンドはダイソーで買ったスマホスタンドを2台引っ付けただけです。
総括的な何か
充電以外は価格が安い割にスペックが良いので、コスパがよく使い勝手のいいタブレットです。
USB PDに対応していれば最高なのですが、そこが惜しい点です。
勝手な予想なのですが、Celeron N4100もしくは、対応マザーボードがUSB PDに対応していないことが原因じゃないかなと思っています。
これまでN4100の2in1タブレットは、TECLASTなどが販売していましたが、どれも丸形のDCプラグでUSB PD対応のものはありませんでした。
CHUWI Hi10 Xは無理やりType-Cのプラグにするという暴挙に出ていますが、これは、CHUWIのUMPCであるMiniBookのCeleron N4100版でも同じ仕様らしいので、チップやボードの関係で、USB PDや他のタブレットのようなType Cによる電力供給の制御が出来ないのではないかと思います。
公式サイト(日本語)
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