前回UMIDIGI A1 ProにProject TrebleなカスタムROMを入れるという記事を投稿しましたが、スマートフォンの基本的機能は動作するもののカメラが動作しないという結果に終わってしまいました。
そんな中、AICPのProject Treble版をビルドして公開しているAndroPlusさんのツイートに
Umidigi A1 Pro – no camera · Issue #104 · phhusson/treble_experimentations https://t.co/xPsyHOo3Gu
やっぱり/systemからカメラ関係のso持ってこないと動かないか— AndroPlus (@AndroPlus_org) 2018年7月2日
というものを見たので実際に試してみました。
無事カメラを起動することが出来ました。
今回は、その対策方法をご紹介します。
カメラを起動するための対処法
移植するファイルの準備
まずは、純正ROMから必要ファイルを取り出します。
これは純正ROMをROOT化してファイルを引き出すか、ファームウェアデータから取り出すかの2パターンになります。
今回は純正ROMのファームウェアからファイルを取り出す方法でやってみます。
必要なものは
- 純正ROM
- ImgExtractor
です。純正ROMは前回同様に公式サイトからダウンロード出来ます。
ImgExtractorはシステムイメージを展開するのに使いますが、UbuntuなどのLinux系OSがすぐに使える環境にある場合はそちらでシステムイメージをマウントして取り出すこともできます。
ImgExtractorの使い方は簡単で、ImgExtractorのフォルダ内でコマンドプロンプトかパワーシェルをを開いて、純正ROMのZIPを展開してsystem.imgを取り出して
ImgExtractor.exe system.img
とするだけです。これでsystem.imgのあるフォルダーに「_system」というフォルダーができます。
その中にシステムファイルが入っているのそこから必要ファイルを取り出します。
今回必要なファイルはlibBlurModoule.so、libgybeauty422.so、libgybeauty420.so、libgybeauty.soで、これらは_system¥lib64と_system¥libのフォルダーに存在するのでそれぞれが分かるように取り出します。
libのフォルダーとlib64のフォルダーを別の場所に作ってその中にそれぞれ入れると良いと思います。
デバイスにファイルを送る
一旦PCから内部ストレージにファイルを置いておきます。
ファイルを配置
Vendorにファイルを置くので、この時にUMIDIGI A1 ProはRoot化されている必要があります。
自分はTWRPでDataの暗号化が上手く解除出来なかったので、マイクロSDにMagiskのインストール用ファイルを置いてそこからインストールしました。
Root化出来ていても何故かADB経由でファイルをコピー出来なかった(adb rootなどをしてもパーミッションが足りないとなる)ので、今回はBootleggersROMで同封されているMiXというファイルマネージャーを使ってファイルを配置しました。
配置場所は
lib内のファイルは/vendor/lib/に
lib64内のファイルは/vendor/lib64に配置します。
また、パーミッションが644(-rw-r--r--)になるようにしてください。MiXアプリでは自動でこのパーミッションになりました。
配置が完了して再起動すればカメラが起動するようになるはずです。
カメラアプリ
BootleggersROMにはカメラアイコンのアプリが見当たりませんが、一応入っていてロック画面の右下にカメラマークがあり、そのカメラアイコンをスライドすればカメラアプリが動くようになります。
他にもPlayストアにはOpenCameraとかが高機能で広告なしで無料なのでおすすめです。
総括的な何か
これでFMラジオ以外は全てのアプリが起動出来るようになりました。
FMラジオも同様の方法で、libfmjni.soというのを移植してみたのですが、純正ROMから引き抜いたAPKが悪かったのか起動することが出来ませんでした。
とりあえず現代のスマホとして必要な機能は利用できるので、1万円ちょっとで買えるということもあるので、低予算でProject Trebleを試されたい方はUMIDIGI A1 Proを入手してみてはいかがでしょうか。ちなみに現在販売中のタブレットだとChuwi 9 AirもProject Treble対応しています。
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