Mobvoi製Wear OS by Google(旧:Android Wear)搭載スマートウォッチ「TicWatch E3」をメーカーより頂いたのでレビューします。
今回レビューする「TicWatch E3」ですが、スマートウォッチのOSとしてWear OS by Googleを搭載しているスマートウォッチの中では、かなり低価格な部類です。
Wear OS by Googleは、スマートフォンのOSであるAndroidのスマートウォッチ版です。
そのため、Google PlayストアやGoogle Mapsなども用意されており、他社製の独自OSを搭載したスマートウォッチよりも多彩な機能を使う事ができるのが特徴です。
TicWatch E3
提供: Mobvoi
外観
表面はこんな感じです。
画面表示領域は最近のスマートウォッチとしては少なめです。
側面にはボタンが2つ付いています。このボタンはダイヤル式ではなく、押し込みのみです。
AndroidベースのWear OS by Googleは、他のメーカー独自OSに比べてバッテリー消費が激しいため、バッテリーサイズが大きく、本体の厚さがそれなりにあります。
これは、上記OSの特徴なのでメーカーにかかわらず厚さがあるようです。
充電は専用のマグネット式充電ケーブルを使って充電します。
専用充電ケーブルはこれです。
機能
製造や販売をしているのは、GoogleではなくMobvoiという会社ですが、搭載されているOSにGoogleが開発しているWearOSを採用しています。そのため、他社のスマートウォッチと異なり、Googleのサービス(カレンダーとの連携機能やGoogleマップなど)、Androidの機能と親和性が非常に高いです。
LINEなどのメッセージアプリの返信が可能
他社製品との大きな違いとしては、メッセージアプリの返信が出来ることです。
画像のように、スマートウォッチ内でアプリ通知に対して返信ボタンが表示されます。
音声入力、絵文字、キーボードで返信できます。
文字をキーボードで入力は可能ではあるものの、快適に入力出来るとは言えないので、絵文字くらいだと思います。
ここまでの機能は、Androidの通知機能のAPIを利用したものです。
LINEはWearOS用に過去のトークなどを確認できる専用アプリをリリースしています。
【Wear OS 搭載スマートウォッチをご利用の方へ】
スマートウォッチからLINEの新着メッセージを見たり、簡単な返信ができるようになりました⌚️✨スマホが近くになくても、いつでもメッセージを確認できます👍
▶️ https://t.co/RX8j8miIjl※「LINE」12.3.0、watchOS 3.0、Android 6.0以上で利用可能 pic.twitter.com/e2Z6eiEbuD
— LINE (@LINEjp_official) March 10, 2022
しかし、今回レビューしたTicWatch E3では利用できませんでした。
LINEのスマートウォッチ版は、Wear OS 3.0以降にしか対応していないようです。
同じトークアプリでもカカオトークは対応してるので、LINEも対応していて欲しかったですね。
専用アプリがあればスタンプを返信として利用できるので、とても便利なのですが少し残念です。
TicWatchは大型アップデートの予告はするものの、実際にはアップデートされないケースも多いらしいので、3.0系にアップデートされる可能性は低いかも…
上記の通り公式アプリは送信されたスタンプの表示に対応していませんが、送信されたスタンプを確認出来るアプリはあります。
LINE Notification Supportというアプリをスマホ側にインストールして利用することで下記の通り、スタンプがTicWatch E3上で確認できます。とても便利なのでオススメです。
Googleマップが表示出来る
個人的にはこれをするためだけに購入する価値があると思います。
最近AmazfitのサードアプリでGoogleマップのナビゲーション(〇〇m先右方向)などを表示することが可能になりましたが、Googleマップと連携して、表示出来るスマートウォッチはWear OS搭載スマートウォッチかApple Watch位しかありません。
天気予報の情報提供元がウェザーニュース
Googleアシスタントなどで確認出来る天気予報を表示してくれます。
スマートウォッチを使ったことのある人ならわかると思いますが、大体この天気予報機能は海外メーカーの場合情報提供元が海外で、日本の天気がデタラメなことが多いです。
しかし、Googleのスマートウォッチ向けOSであるWear OSでは、ちゃんと国内の天気予報会社であるウェザーニュースの情報を採用しているため正確です。
標準のカレンダーアプリがGoogleカレンダーと同期可能
標準の予定表示機能は、Googleカレンダーから同期可能になっています。
Wear OSを搭載したスマートウォッチを管理する専用アプリ「Wear OS」からアカウント毎やカレンダーの同期設定が可能です。
他社製スマートウォッチOSでは、ここまで詳細な同期設定やGoogleカレンダーの同期機能がないので非常に便利です。
多彩なアプリが利用可能
製造メーカーのMovboiが用意しているアプリ以外にもPlayストアからアプリを追加することが出来ます。
ただ、Wear OSのアプリはApple Watch程アプリが充実していません。
アプリが追加出来るとは言え、Apple Watch程普及していないので、サードパーティが付いてこれていないようです。PayPayなどQR決済系、天気予報系、ニュース系などが対応すると良いのですが、ユーザー数が少ないので難しそう。
Google系サービスは一通りWear OS向けアプリが用意されていて、特にGoogle Keepアプリのリスト表示をサクッと確認したり、チェックしたりが出来ます。
Spotifyアプリでは、曲送りや曲戻し以外にプレイリストを選んだりすることが出来ます。
為替、株価、ビットコインの確認も出来ます。グラフ表示は使いづらいので主な利用用途としては数値表示くらいかなと思います。
総括的な何か
Wear OS搭載スマートウォッチとしては、一番価格が低い部類になりますが基本動作で支障はなく利用できます。スマートウォッチメーカーの独自OSではなく、Playストアからアプリを入れられるスマートウォッチとしてはコスパが非常に良いと思います。
このスマートウォッチの弱点ではなく、Wear OS搭載スマートウォッチに共通する問題なのですが
- Playストアが入っているものの、思ったよりアプリが少ない(メジャーなサードアプリが少ない)
- 電池持ちが悪い(独自OSと比較して)
- バッテリーサイズの関係で重い筐体
こういった欠点もあるので、Wear OS自体がまだまだ発展途上で他のメーカーが積極的にWear OSを搭載していない理由が分かった気がします。
ただ、Google マップが地図付き見れたり、Googleとの親和性の高さは他のスマートウォッチOSでは真似できない良さだと思うので、何に重きを置くのか次第かなと思いました。
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