GL.iNet GL-AR750S-Ext 実機レビュー。OSがOpenwrtでVPN対応無線LANルーター

5.0
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今回は、GL-AR750S-Extという持ち運び可能な小型のVPN対応ルーターをレビューします。

このルーターの最大の特徴としては「ルーターこの機能あったらいいな」という機能が全部入っている点です。ルーターのベースソフトウェアにOpenwrtを採用しているので、標準機能として搭載されてないことでも、性能の許す限り何でも出来ます。(SSHでルーターに入ってLinuxソフトウェアの実行など)

Openwrtは、市販のルーターのファームウェアに置き換えて機能強化をする為に開発されているのですが、このルーターではそのファームウェアをベースにメーカーがUIを付ける形になっています。

このルーターは、microSDスロットやmicroUSBの電源供給、USBポート、デフォルトでOpenwrt内蔵など、嬉しい機能が盛りだくさんです。しかも、総務省の「技術基準適合証明等を受けた機器」に含まれているので、安心して利用することが出来ます。

日頃からガジェットを嗜んでいる自分からすると夢のようなルーターで、まるで「ぼくのかんがえた最強のルーター」です。

GL.iNet GL-AR750S-Ext レビュー

商品提供:GL.iNet

スペック

モデムGL-AR750S
CPUQCA9563 775MHz
メモリDDRII 128MB
ストレージ16MB NOR + 128MB NAND
インターフェイスWAN (1000Mbps),LAN (1000Mbps)×2,USB 2.0 Type-Aポート,microUSBポート (電源用), リセットボタン,トグルスイッチ(本体設定で自由に指定可能)microSDカードスロット (128GBまでサポート)
周波数2.4GHz, 5GHz
転送速度300Mbps (2.4GHz) + 433Mbps (5GHz)
最大送信電力20dBm (2.4GHz)/20dBm(5GHz)
プロトコル802.11 b/g/n/ac
外付けドライブフォーマットFAT32/NTFS/EXT4/EXT3/EXT2
外付けアンテナ2dBi アンテナ ×2
電源5V/2A
消費電力6W
サイズ,重量100mm×68mm×24mm, 86g

外観

化粧箱は小さめです。

同封物は、ケーブル類とクイックスタートガイドです。

詳細な説明書は同封されていません。しかし、オンラインマニュアルが充実しているので、使い方で困ることはありません。少し日本語に違和感を感じる部分がありますが、十分理解できる内容だと思います。

https://docs.gl-inet.com/jp/3/setup/slate/first-time_setup/

サイズ感としては、モバイルルーターです。持ち運びを前提として設計されているようなので、一般的な無線LANルーターに比べると非常に小さいです。

色は商品画像より薄く、商品画像ではピアノブラック系の黒色ですが、実機は灰色っぽいです。

アンテナの角度は180°の間で、自由に変えられます。

リセットボタンとトグル式のボタンがついています。トグル式のボタンは、設定画面からVPNのオンオフなどを自由に設定できます。標準設定では無効になっています。

入出力は、左からWAN/LAN/LAN/USB Type-A/電源用のmicroUSB、そして側面にmicroSDカードスロットとなっています。

ランプはLEDで、2.4Ghz、5Ghz、電源のランプがあります。

OpenwrtのWebUIからLEDの挙動を制御できます

機能

設定ページは、Wi-Fiや有線LANでルーターへ接続後、ブラウザから「http://192.168.8.1」にアクセスすることで入ることが出来ます。

ネットでレビューを読んでいると日本語に対応していないという情報がありましたが、手元に届いた実機では初期状態で日本語に対応していました。

TP-Linkなどのメーカーは専用アプリがないと、何も設定出来ないようになっていますが、このルーターは設定がブラウザのみで完結できます。

VPN

この機能を目的に購入する方が多いのではないでしょうか。

標準UIの設定画面では、OpenVPN、WireGuardの二種類に対応しています。

その他のVPNにはOpenwrt側の設定で設定する形になります。

このルーターは、VPNのクライアントだけでなく、OpenVPNとWireGuardのどちらもサーバーとして利用できる機能も搭載されています。

VPNのサーバーをゼロから構築すると結構苦労するので、このサーバー機能は重宝しそうです。

接続デバイス毎に、VPNを潜らせるかどうかの設定も出来ます。設定項目としては「VPNポリシー」となっています。

Tor

VPNと同様にTorもルーター側で接続設定が出来ます。

Torを利用したことがないので、詳細の紹介は割愛します。

トグルスイッチの設定

VPNやTorのオンオフスイッチとして利用できます。

ゲストネットワーク用のウェルカムページの設定

公衆Wi-Fiなどによくあるログインページの設定です。英語では「キャプティブポータル」、内部の設定画面では「インターネット認証」となっています。

この設定はゲストネットワークを有効化しているときのみ利用出来ます。

「表示する/しない」、「ページのジャンプ先」の設定しかありませんが、自作したHTMLデータをSSHやSCPなどで/etc/nodogsplash/htdocs/にあるファイルを書き換えることで、このページを自由に変更できます。

Setup Captive Portal - GL.iNet Router Docs 3
Documentation for GL.iNet Router Productions
SSH to the Router - GL.iNet Router Docs 3
Documentation for GL.iNet Router Productions

このモードをオンにすると↓SSIDに接続後ログインページに飛ばされます。

デフォルトのままだとログインと言ってもこの「GET CONNECTED」をタップするだけです。

接続成功時にページをジャンプさせるように設定すると、「GET CONNECTED」のボタンを押したあとに指定したページにジャンプします。

これといった使いみちが浮かびませんが、出先でワークショップなどをする方は自己紹介文などを入れておくと面白いかもしれません。

USBテザリング

スマホとPCのテザリングでは一般的なUSBテザリングです。

スマホのバッテリー消費を抑えつつ、結構強いWi-Fiを放出できるので使う価値はありそう。

USBモデム

何気に凄い機能だと思うのですが、LTEや3GのUSBモデムをこのルーターに繋ぐとモバイルルーターとして利用できるようになります。

USB2.0ということもあり速度はお察しですが、モバイルネットワークをWANとして、外出先でもサクッと複数台接続可能なネット環境を作ることができます。

USBのLTEモデムは業務向けばかりで、個人向けにはあまり流通していないようですね。

中継モード(リピーターモード)

中継機として使うモードです。

近くに飛んでいるWi-FiをWANとして使うモードになります。

Openwrt

設定の「高級設定」というところをクリックするとOpenwrtのログインページにジャンプします。

特に削除されている設定は無く、フルにOpenwrtの設定が行えます。

一応、メーカーのWebUIとOpenwrtのLuciは連携しているようなので、メーカーのWebUIじゃ物足りなくて、詳細に設定したい場合は最初からOpenwrtの設定ページを使ったほうが良さそうです。

発熱

アマゾンのレビュー欄で多く見られるように、発熱が気になります。

激アツというレベルではありませんが、小さな筐体に様々な機能が詰め込まれているので、温度はかなり上がっているように感じます。

結構発熱をしているので、家庭に長期に渡って固定設置して利用するというのは、耐久性的に難しいのかなと感じました。

出先や、ホテルなどでちょっとだけ利用する分には特別問題はなさそうですが、24時間フル稼働は厳しいような気がします。

総括的な何か

あると色々便利なルーターです。政府の検閲のある国に頻繁に行く人や、VPNを使って安全に公衆Wi-Fiを使うなどの活用ができるのではないでしょうか。

販売ページ

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