2018年の中頃に発売されたXiaomiのRedmi Note 5やLGのスマートフォンなどで採用されたAnti-Rollback。
Google推奨の機能なので、他のメーカーでもAnti-Rollbackの搭載機種が少しずつ増えています。
何故か日本のサイトではほとんど紹介されていなかったこともあり、今回はそんなAnti-Rollbackの恐ろしさについて紹介していきます。
自分はRedmi Note 5でAnti-Rollbackにより起動しなくなった経験があります。
幸いXiaomiのロシア版コミュニティの管理をしている人にPMを送ることで特別に整備者権限を与えてもらえたので直すことが出来ました。管理をしている人がいつでも許可してくれるとは限らないので、現在この手段が利用できるかは不明です。
※Mi Flashで復旧出来そうではありますが、Mi Flashには管理者権限でログインが出来ないと状態だと、正常にFlash出来ず復帰できません。
Anti-Rollbackとは
すべてのスマホが採用している訳ではありませんが、もし採用しているスマートフォンで現在入れているROMより古いバージョンのROMを焼く(ダウングレード作業)とメーカーに依頼をしないと治らないレベルで文鎮化します。
通常の文鎮と違い、Anti-Rollbackの文鎮化は起動するためのファイルがなくて起動しないのではなく、ダウングレードが検出されるとメーカーの意図的に起動が制限されるため、スマホのBiosに当たるBootloderにさえ到達することが出来ません。
どうしてそうなったのか
ダウングレードで修正された脆弱性を利用されることを懸念したものだと考えられます。
脆弱性を修正が入る前のバージョンにダウングレードして悪用しようとすると、起動不能になるので、盗難時に個人情報保護という点で考えれば安全ですが、ROM焼きを頻繁に行う人からすると安定したバージョンにダウングレードをすることもあると思うので非常に迷惑です。
確認方法
Anti-Rollbackには独自のバージョンを持っていて、ダウングレード前と後で、このバージョンが動作しているバージョンより古い事が分かると、起動不能になる機能が発動するようになっています。
現在のAnti-RollbackのバージョンはFastoBootを使えば簡単に調べることが出来ます。
Fastbootで起動して
fastboot getvar anti
と入力すれば
anti: 4
のようにバージョンが出てきます。
このときの数字が3などの4以外であればAnti-Rollbackの影響は受けません。
対策
手っ取り早い話、メーカー純正ROM以外であれば何の影響も受けません。
Project TrebleなROM、Lineage OSなどどんなバージョンであっても端末固有のファームウェア部分が含まれていないため、起動不可になることはありません。
しかし、メーカー純正のMIUI、順純正のMIUI.euなどのROMにはファームウェアも含まれているためAnti-Rollbackのバージョンが戻ると起動不可になります。
もし文鎮化した場合
基本的にはメーカーに頼まない限り直りません。
Xiaomiなら
Xiaomiは販売国ではサービスセンターに持っていくと無償で解除してくれるそうです。
Anti-Rollback状態では強制でEDLモードになるのでMi Flashで治せそうですが、途中で整備者権限がないかを確認されるため、個人での修理は困難です。
この整備者権限はXiaomi内部でしか与えられないためユーザーの力のみでは手に入りません。
Anti-Rollback以外であればMi Flashを利用すれば一発で直りますが、Anti-Rollbackによって起動できなくなると通常と挙動が変わり直す事ができないようになっているのです。
一応、XiaomiではMi IDを送信すれば権限を与えるということを公式フォーラムで行っているようですが、Mi ID収集期間は既に終了しており、今はこの手段は使えなそうです。
Redmi Note 5なら直るかも?
Redmi Note 5ならこのログインが出現しない特別なROMがあります。
↓ハングルで書かれていますが、GoogleドライブのリンクがROMです。
コメント
そのロシアのコミュニティのURLを教えてください。お願いします。